今治(愛媛県今治市)

江戸時代から綿織物業が盛んで、日本一のタオル産地として名高い今治。

今治城を持つ城下町でもあったが、戦災にあったせいか古い街並みはほとんど残っていない。

しかし、今治駅前に戦後まもなくできたと思われる飲み屋街が残っている。

『全国女性街ガイド』によれば、「住江町や神ノ木通り裏に酌婦百八十名ほど散在」していたという記述があり、この辺りが赤線だったと思われる。

「お帰りにタオルを名刺代わりにくれるのも、面白いならわしである」という記述もあり、いかにも今治らしい。


今治駅から眺めた駅前ロータリー周辺の街並み
今治駅から眺めた駅前ロータリー周辺の街並み

駅前ロータリーに面した長屋風に並んだ看板建築。

看板建築群の隣が広い駐車場になっているが、かつては同様の建物が並んでいたと思われる。

やはり少しずつ再開発が進んでいるようだ。

冒頭写真の建物と同一のもの

先ほどの看板建築群の裏にあった。


上記建物の隣に「スタンド明」という文字が入った暖簾が見える硝子戸の店舗。

「十八歳未満の立ち入りをおことわりします」と朱書きで書かれたプレートが見える。

恐らくその手の”営業”をしていたんだろう。

スナック群の路地が平行して並んでいる。

それでも空き地が目立っており、この風景が消えるのも時間の問題か。

入口周りには風呂場によく使われそうなタイルが張り巡らされている。

典型的なカフェー建築といえる。

古いアーチが残っていた。

新しい住宅もぼちぼち見られる。

すでに営業をやめたタバコ屋のカウンター

現役で八百屋を開けている店もあった。

駅前通りに建つ「かめ家食堂」

向かいには「大崎屋旅館」が建つ。

「大崎屋旅館」の裏手にも飲み屋や旅館が並ぶ。

赤線はこの辺りまで広がっていたのだろう。

古いスナックに掲げられた「カフェー」の鑑札。

「旅館松月」

果たしてこれは転業旅館だろうか。

現在はアパートとして余生を過ごしている建物。

これも赤線の遺構と思わせるのに十分な雰囲気だ。

今治の繁華街は駅から少し離れた「ドンドビ」交差点から海側に広がっている。

ドントビ交差点から商店街裏の水路沿いを撮影

交差点を挟んで同じような外観の木造建築が建つ。


かつて銭湯だった建物。

真ん中の円柱部分は番台のようなものだったか。

今治ラヂウム温泉

昭和2年築。

平成27年3月まで現役だった。

今治ラヂウム温泉周辺の街並み

今治ラヂウム温泉の正面にスナック街

古いゲートの骨組みが残っていた。

この辺りは今治きっての歓楽街だったか。


2015年1月 訪問