道後(愛媛県松山市)

ネオン坂の街並み
ネオン坂の街並み

一遍上人出生の地・宝厳寺の門前に伸びる行人坂は、かつて「ネオン坂」と呼ばれた歓楽街だった。

戦前は松ヶ枝遊郭と呼ばれ、客に淫を売っていた温泉宿の湯女を、風紀を取り締まる目的で一カ所に集め、明治11年に遊郭として公認、貸座敷が29軒という規模だった。

夏目漱石の小説『坊っちゃん』にも「山門の中に遊廓があるなんて、前代未聞の現象だ」という記述があるが、その遊郭のモデルこそ松ヶ枝遊郭に他ならない。

戦後は赤線に移行、「坂道にあって昔ながらの遊郭二十三軒。若い妓が多く百八十二名」という規模だった(『全国女性街ガイド』)。

昭和33年に赤線が廃止された……のは表向きで、木村聡氏『消えた赤線放浪記』によれば最近まで現役の色街だったようだ。

今回の訪問時の街並みから、摘発を受けたのか、色街としての命運は断たれたものと思われる。


道後温泉本館

明治27年築 国の重文

共同浴場としては威風堂々の存在

道後温泉本館の前はアーケード街

お遍路さまの姿も見かける

ネオン坂付近の街並み

ネオン坂の入り口に建つ妓楼建築

ネオン坂の街並み

色街としての役割を終えて、廃墟同然の妓楼が多い。

ネオン坂に残るカフェー建築

宝厳寺から見たネオン坂の眺め

古い妓楼やカフェー建築が取り壊され、空地が目立つ。

宝厳寺の脇にも古いカフェー建築が残っていた。

ネオン坂の裏道の街並み

巨大ホテルが多い道後温泉街だが、木造の旅館も残っている。

道後温泉本館正面のアーケード街を抜けた先は、特殊浴場や風俗店が密集する歓楽街だ。


2015年1月 訪問