川崎南町・堀之内町(神奈川県川崎市)

川崎の女性街と言えば真っ先に「堀之内」が出てきそうだが、戦前に公許の遊郭があったのは「南町」の方。

東海道川崎宿に散在していた遊女屋を現在の南町一カ所にまとめてできたのが「川崎遊郭」。

東京や横浜にあぶれた人口がここ川崎に移り工業都市に発展、付近に川崎大師など名所もあり、遊郭も繁盛した。

『全国遊郭案内』によれば、「貸座敷が拾九軒、娼妓約百九十人」という規模。

戦後は赤線に移行するが、『全国女性街ガイド』によれば「味もそっけも消えはてた労働者用赤線」になり下がったと評価が辛い。

一方、堀之内は戦前に「堀之内花街」ができ、同時に私娼街も存在していたが、南町ともども空襲で被災、戦後は赤線として「四十三軒の店に百九十七名の女が、春をひさいで」いた。


堀之内のメインストリート「稲毛通り」の入り口

ゲートをくぐると特殊浴場が建ち並ぶ街並みに入る。

堀之内の街並み

メインストリートから外れた路地裏にも特殊浴場の店舗が見える。

堀之内の街並み

路地裏には特殊浴場の陰で「小料理店」「スナック」の店舗が見える。


堀之内の街並み

南町の街並み

数少ないストリップ劇場「川崎ロック」

南町に残るカフェー建築

2階ベランダに特徴あるファサードを持つ

南町の街並み

南町の街並み

南町に残る妓楼建築

冒頭写真に見える、2階部分に特徴ある外装がある建物。

南町に残る妓楼建築


南町に残るバラック建ての「小料理屋」

南町の街並み

今どき未舗装の路地裏が残っていたとは。

南町の街並み

上記写真の未舗装路地を進むと「小料理屋」が所々に残る。

南町の街並み

堀之内ほどではないが、ここも特殊浴場が点在している。色街の地霊はそのまま引き継がれている。

京急大師前駅に建つモニュメント

京急大師線は明治32年に開通した川崎大師への参拝路線「大師電気鉄道」が起源で、品川から三浦半島まで延びる京急電車の原点。

モニュメントは京急電車発祥の地の記念碑である。

川崎大師門前の街並み

参詣路には達磨屋や”とんとこ飴”の店が並ぶ。

川崎大師

正式名は「真言宗智山派大本山平間寺」。

奥に五重塔が見える。

かつてはここを参詣し、堀之内か南町で「精進落とし」をしていたのだろう。

金山神社

大師前駅の前に建立する神社。

主祭神(金山彦神と金山比売神)は鉱山や鍛冶の神とともに性の神でもある。

金山神社境内には陰茎をかたどった像が所々に見られる。



2012年12月 訪問