抹香町(神奈川県小田原市)

小田原にはかつて2つの色里が存在していて、一つは公許の遊郭「初音新地」、もう一つは「新開地」と呼ばれた抹香町カフェー街だった。

前者は「娼棲六軒娼妓約五十人位」という規模だった。

後者は戦後も赤線として存続し、「約三十名の神奈川県生れが客を呼んでいる。」という感じだった。

小田原出身の作家川崎長太郎の『抹香町』の舞台にもなっている。

現在も旅館・料亭風の建物が狭いエリアに残っていて、当時の名残りが見られる。

ちなみに、「抹香町」は現在の地番でいうと「小田原市浜町二丁目」にあたる。


付近の商工地図

斜めに碁盤状の区割りがされている箇所が見られる。

そこがかつての「抹香町」だった。

抹香町の入り口から撮影

普通の住宅街に紛れてスナックの看板が見られる。

こういう不自然な光景こそが旧色里に見られる特徴でもある。

かつての娼家と思しき建物

 

カフェー風の意匠が見られる一軒(以下3枚)

板壁に囲まれた路地

街並みが碁盤目状に区画されている。

一軒家にカフェーと思しきものが合わさっている。

冒頭写真の建物全景

 

冒頭写真と同一の建物

抹香町の街並み(以下2枚)

狭い路地に旧カフェーの建物が多く残る。

現在は住居として余生を過ごす。

かつて旅館だったと思しき建物

洒落たレリーフを残す廃屋

付近に建つ理容室

 


2014年5月 訪問